『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』

まあおもしろかった

藻屑のキャラとか友彦のキャラとかいかにもラノベ感が否めない
メッセージ性が一貫しててよかった
藻屑は砂糖菓子の弾丸=嘘とか妄想の言葉
なぎさは実弾=金、生活力
子供は無力だけど必死

兄貴が引きこもってる感じが共感できた
ホントに俺も引きこもろうと思えばいくらでも引きこもれるし金もいとわずどんどん興味あるものも買っちゃうしその興味もどんどん広がってく
傍観者ってのもよくわかる
大嵐の伏線は回収できてないし、葬式のサイコパス診断の質問の浅い伏線はいらないんじゃないの
最後の方、二人で逃走とか「対岸の彼女」っぽくなるのかと思った

あっさり読める割に印象に残る小説

サイコロジカル・ミスディレクション

p53
「好きって絶望だよね」

p80
兄は傍観者になった。
すべての現象に対する―。
それは“神の視点”みたいなものなのかなぁとあたしは漠然と思っていた

p139
もうずっと、藻屑は砂糖菓子の弾丸を、あたしは実弾を、心許ない、威力の少ない銃に詰めてぽこぽこ撃ち続けているけれど、まったくなんにも倒せそうにない。子供はみんな兵士で、この世は生き残りゲームで。そして。