『獄窓記』
山本譲司著
おもしろかった
「累犯障害者」と同じ作者
塀の中での障害者の話だけだと思ってたけど、逮捕されるまでの話や塀の中での外でのスキャンダル騒ぎの話などの政治の話もあっておもしろかった
いかにマスコミがいい加減かも分かる
秘書給与問題っていうグレーゾーンで見事起訴され、世間の政治不信の風潮によって実刑1年6か月って怖すぎだろ
でも、十数年来の友人にリークされたりしたら立ち直れないわ
いい経験になるからって控訴せず、服役したけどすぐに厳しい刑務所生活で嫌になるところは笑った
よく知らなかったけど、辻元とか田中真紀子とかで騒がれてたのはこの秘書給与問題だったんだ
その後、障害者の服役者が働く工場やその生活の管理をするところに移され、そこでの経験が「累犯障害者」につながったのか
そこで刑務所の実態と制度の乖離を実感する
この人も結構沸点低かったり、説明が理屈っぽくなるのは政治家気質だなあってなった
現在はホームヘルパー兼ジャーナリストとして活躍中らしい
人の一寸我が一尺
ゼノンの逆説
p329
「俺、時々、思うことがあるんだ。自分らもさ、収容者と同じように、塀の中で管理されているんじゃないかってね」
(中略)
看守たちも、塀の中の住人だった、
p365
喜びを人に分かつと、喜びは二倍になり、苦しみを人に分かつと、苦しみは半分になる。
ドイツの詩人、ティートゲの言葉である、