『四畳半神話体系』

まあまあ面白かった
独特の言い回しが慣れると心地よかった
まさに不毛な大学生活を送ってる自分には共感できるところもあった
アニメも見ようかな

p14
異常な親しみを見せる男を不気味に感じた。
ひょっとすると十年前に生き別れた兄かと考えたが、兄とは生き別れてないし、そもそも私に兄はいない。

p150
「可能性という言葉を無限定に使ってはいけない。我々という存在を規定するのは、我々が持つ可能性ではなく、我々が持つ不可能性である。」
「我々の大方の苦悩は、あり得べき別の人生を夢想することから始まる。自分の可能性という当てにならないものに望みを託すことが諸悪の根源だ。今ここにある君以外、ほかの何者にもなれない自分を認めなくてはいけない。君がいわゆる薔薇色の学生生活を満喫できるわけがない。私が保証するからどっしりかまえておれ。」

p233
英会話教室では、それぞれの好む題材についてスピーチをするが、彼女はおおむね歯について語る。歯学分野における彼女の語彙は、私の知る半年だけでも飛躍的に増えた。そしてクラスメイトたちの歯についての知識も、この半年で飛躍的に増えた。これは大変良いことである。