『オイディプス王』

藤沢令夫訳

まあおもしろかった
高校の時塾で世界史の授業を受けて三大悲劇を習った時
先生がオイディプスをむっちゃハイテンションで解説していたから興味を持ってた
歌の部分の解釈は分からなかったけど
先生からネタバレは聞いていたけど楽しめた
最初からオイディプスがもう町をスフィンクスから救ってもう母と結婚して王座に就いたとこから始まったので驚いたが
盲目の占い師や羊飼いなどから話を聞いて徐々に核心に迫っていく感じはたまらなかった

p91
人間には、運命の支配がすべて。先のことなど何ひとつ、はっきり見とおせるものではありません。
できるだけそのときどきの、成り行きにまかせて生きるのが、最上の分別と申すもの。
あなたも、母君との婚姻のことで、恐れてはなりませぬ。世にはこれまで、夢の中で母親と枕を交わした人びとも、たくさんいることでございます。
けれども、そうしたことを何ひとつ、気にもとめない人こそが、この世の生をいちばん安らかに、送る人だと申さねばなりませぬ。