『錦繍』

宮本輝
ふつう

なんか手紙形式で恋文の技術を思い出した
予想外の展開はないけど淡々と進んでく感じ
結局過去を知り現在を見つめ未来へと進むベタな感じ
そこに命の神秘やらがからんでくる
この命とか宇宙の神秘とか必要だったか?
つか手紙という形式なのによくこんなセリフとか覚えてるよなって思ってしまう
つか主人公浮気しかされてなさすぎてかわいそう

p130
己れの成したすべての行為と、そればかりでなく、行動にあらわさぬまでも、心に抱いただけにしか過ぎない恨みや怒りや慈しみや愚かさなどの結晶が、命そのものにくっきりと刻み込まれ、決して消えることのない烙印と化して、死の世界に移行した私を打擲していたのではあるまいか。

p175
「癌を殺すには、自分が死ぬのが一番早道なんや」

←これでなんかストーリー作れそう

p192
けれども、過去と未来の間に「今」というものが介在していることを、私もあなたも、すっかり気がつかずにいたような気がしてなりません。